研究課題/領域番号 |
25420513
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
平川 大貴 中央大学, 理工学部, 准教授 (40372990)
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研究分担者 |
宮田 喜壽 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 教授 (20532790)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | アスファルト舗装 / 路盤 / 交通載荷 / 長寿命化 / 残留沈下 / 補強 |
研究実績の概要 |
我が国の舗装はアスファルト舗装が主体的であり,路盤材には「天然砕石の粒度調整砕石」と「破砕コンクリート等の再生路盤材」が用いられている。本課題の主目的である舗装の長寿命化は供用時に生じる変状を抑制する方法を検討・提案するものであり,初年次(H25年度)および2年次(H26年度)で交通載荷によるアスファルト舗装の変状は路盤に起因することを把握し,「天然砕石の粒度調整砕石」を用いた路盤に対してジオシンセティックスを用いた残留沈下の抑制方法を検討した。3年次(H27年度)では路盤を「再生路盤材(破砕コンクリート)」に変えて検討を継続した。 「再生路盤材(破砕コンクリート)」は一般道で用いられる。一般道は運輸基盤としての役割だけでなくライフラインの設置場所としての機能も有するため,ライフラインの維持管理が可能な補強方法しか適用できない。このような条件を踏まえ,高分子材料の短繊維を混合する地盤補強方法に注目し,その残留変形抑制効果を実験的に調べた。ジオグリッド補強と比較すると,短繊維混合補強土技術は路盤の掘削と埋戻しが可能であり,ライフラインの維持管理と交通載荷による残留変形対策を両立できる。本研究では再生路盤材(破砕コンクリート)に対して短繊維を混合することで路盤の残留沈下を大幅に抑制できることを確認した。短繊維混合補強土技術においては,「天然砕石の粒度調整砕石」よりも「再生路盤材(破砕コンクリート)」を路盤材に用いた方が残留沈下抑制効果が高い。したがって,本研究では高速道路等のライフラインの埋設がない路線ではジオグリッド補強,ライフラインが設置されている一般道では短繊維を混合した破砕コンクリート製再生路盤材を用いることで,交通荷重による路盤の残留沈下を効果的に抑制できるという結論を得た。
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