連続体モデルと離散体モデルからなる海氷の陸上遡上シミュレーション手法を開発した.離散体の計算法として,離散体特有のpile-upやjam等の計算が可能となる,鉛直運動を考慮した準3次元DEMを開発し,氷群の陸上遡上実験結果からその妥当性を間接的に検証した.中規模衝突実験とDEMやFEMを応用した数値モデルにより,より複雑な構造物への海氷の衝突破壊現象を解明した.これらより,津波来襲時におけるpile-upやice-jamを考慮した海氷挙動,脆性破壊挙動を考慮した氷塊群が及ぼす構造物への動的作用,など海氷による被害拡大の予測または最悪のシナリオ想定等に資する津波防災対策上の支援ツールを開発した.
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