研究概要 |
公共施設群管理システムの構築を目指し,サービス工学の考え方とCIM(construction information modeling)の手法に基づいて,地下施設群の3次元可視化モデリング,およびそのモデルを用いた浸水シミュレーション分析,避難シミュレーションを行った.モデリングについてはその制作に係る労力量を計測する,制作上の注意点をまとめる等してシステム構築の方法論の一般化を試みた.以上について一部見込みを含む形で成果を「秀島栄三,小林佑大,河原健太郎:サービスの視点を付与したアセットマネジメントに関する基礎的考察―地下施設の浸水対応を中心に,土木計画学研究・講演集 No.48,CDROM (95) pp.1-6,土木学会,2013.11.」にまとめている. 他方,公共施設群管理システム構築のためには管理会計・不動産鑑定法からの考察が不可欠であるとしていたが,初年度を終えてその成果として示せるものはまだない.施設管理への会計の取り込みについては土木分野よりも建築分野の方が先に進んでいることから,日本建築学会全国大会の建築物ファシリティマネジメントに関するワークショップを聴講し,登壇した建築系研究者とその後も連絡をとりあい,アセットマネジメントに会計を取り込む際の課題点などに関する資料収集を行った. 平成26年4月,総務省が自治体に公共施設等総合管理計画の策定を要請した.アセットマネジメントの広がりを求めるものであり,本研究の主題も実社会において喫緊の課題となっていると言える.
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