社会基盤整備に関わる様々な討論の相互関係を「討論システム」として概念化し,討論システムを通じて社会的意思決定の正統性を担保する為の討論ガバナンスのあり方について検討した.その際,公的討論が1)ミクロ討論,2)マクロ討論,3)混合討論から構成されることを指摘し,公的討論が満たすべき要件や評価基準を体系的に明らかにすると共に,その要件や基準に照らして公的討論の望ましさを評価する為の実証的方法論を示した.さらに,社会的な合意と不合意を包括したメタ合意に着目し,メタ合意が形成・抑制される討論パターンを実証的に明らかにした.
|