両端部に構造スリットを設けた非構造壁が取り付く梁の耐震性能を検討するため、正負交番繰返し載荷による静加力実験を行なった。試験体はヒンジ領域のせん断補強筋間隔を狭めたもの1体とスラブを設けた試験体3体で、どの試験体も腰壁または垂壁を有する。どの試験体も加力によりヒンジ領域のせん断破壊は生じなかった。既往の実験から、せん断余裕度が1.1を超える梁でもせん断破壊する可能性を有していることが明らかとなっているが、ヒンジ領域のせん断補強筋を増やすこと、およびスラブのせん断抵抗力により、せん断破壊を防止できることが判明した。
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