本研究はシングルデッキ型浮屋根式石油タンクにおける一次モードスロッシング時の浮屋根の挙動について調査した。 2003年の十勝沖地震では、大型石油タンクの浮屋根に多くの被害が生じた。 既往の報告書では、一次モード共振時におけるポンツーンの面外変形がその原因のひとつと考えられている。 本研究では浮屋根の挙動の数値シミュレーションを行い、ポンツーンの変形、応力を詳細に調査した。 消防庁から通知された設計式で計算されたポンツーンの応力と数値解析結果の比較を行った。その結果、設計式は液深やデッキ張力の影響を考慮しておらず、応力が過小に評価されることを明らかにした。またこれを改善した設計式も提案した。
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