本研究では、人口10万人の地方都市の復興・再生プロセスにおいて、中心市街地の新たな役割というテーマを設定し、都市変容過程と中心市街地の社会的資源を分析し、地域再生のプロセスとマネジメント手法についての考察を行った。 その結果、都市の復興・再生プロセスに関して、2011年以降活発化した、個人や小規模な活動主体による事業や拠点の展開を把握し、中心市街地の役割を再定義した。また、市民主導の活動や事業と、行政施策に市民が応答することで生まれた活動・プロジェクト、双方の連携とネットワーキングにより展開した一連の運動領域などが判明し、都市固有のスケールと特性に合わせた社会的資源の蓄積が明らかになった。
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