戦前期、日本の委任統治領であった南洋群島の経済は糖業が牽引したが、そこで建設された糖業プランテーションセトルメントの原型は、1895年より日本の統治下にあった台湾で形作られた。さらに、台湾で建設された糖業プランテーションセトルメントのモデルは20世紀初頭のハワイ諸島にあった。本研究は、19世紀末から20世紀初頭のハワイ諸島の糖業プランテーションとその周辺の状況について、地図、文献、写真等の収集分析、第二次世界大戦前の状況を記憶している日系二世の居住者の聞き取りを行い、ハワイ諸島における糖業プランテーションのセトルメントとしての特長や変遷を総合的に明らかにした。
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