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2014 年度 実績報告書

コアシェル構造を有する高特性Sm-Fe-N/α-Feハイブリッド磁石の創出

研究課題

研究課題/領域番号 25420690
研究機関大阪大学

研究代表者

伊東 正浩  大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90343243)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード永久磁石材料 / Sm-Fe-N / コンポジット
研究実績の概要

本研究は、高性能モータなどの省エネルギー問題に貢献する永久磁石材料に関するものであり、資源バランス面および高温使用に適したSm2Fe17Nx(Sm-Fe-N)系磁石の高特性化を検討した。研究の特徴として、希土類元素の中でも特異的に高いSmの蒸気圧を利用し、鉄粉表面にSm層を付与した後、引き続き窒化処理することにより、磁性粉内部を磁化の大きなα-Fe、外部を保磁力の大きなSm-Fe-Nとするコアシェル型の高特性ハイブリッド磁性粉を創出することを目的とした。
ニュークリエーション型の保磁力発生機構を有するSm-Fe-N磁性粉末においては、磁性粉表面のラフネスが低いことが、逆磁区の芽となる鉄相の出現抑制に効果的と考えられることから、凹凸の少ない球状のカルボニル鉄粉(和光純薬工業製)を内部コアの出発原料として実験を行った。カルボニル鉄粉と切削工程により得られたSm金属粉とを石英管に投入し、ロータリーポンプで真空引きを行いながら封管したものを、800℃で4時間加熱することで収着反応を行った。反応後、得られた粉末のXRD測定を行った結果、回折パターンはSm2Fe17相に同定され、目的の化合物が表面に形成されていることが確認された。昨年度までは、真空到達のために油拡散ポンプを使用していたが、出発物質の金属粉が酸素ゲッターとなることで、より取扱いの容易なロータリーポンプにおいてもサンプルの合成が可能なことがわかった。収着処理により作製した磁性粉の磁気特性を評価した結果、磁気ヒステリシス曲線にショルダーピークが存在し、内部コアであるα-Feと外殻のSm2Fe17との磁気相互作用が十分でないことが明らかとなった。磁化の大きなα-Feの体積ボリュームが大きいことが原因と考えられ、引き続き収着条件最適化の検討が必要であると認められる。

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公開日: 2016-06-01  

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