延性二相合金と各単相合金の高温変形が,押込み試験法と計算モデルを使って調べられている.実験結果は,単相合金に関するクリープ速度と押込み圧力の両対数プロットは直線上に乗ることを示す.その勾配はクリープの応力指数に対応し,各々n1とn2である.一方,二相合金の全てのデータは単相合金のデータの中間にあり,それらは直線上に存在しない.二相合金の応力指数nは,クリープ速度の増大と共にn1からn2に変化する.計算結果は,そのn値が各相の値だけでなく負荷条件にも依存することを示す.クリープ速度がkかなり遅いとき,硬い相が荷重の大部分を担うため,硬い相のクリープ機構が二相合金のクリープ挙動に強い影響を与える.
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