室温下でマルチフェロイクスを示すAl置換(Ba, Sr)-Co系Y型フェライトおよびSr-Co系 Z型フェライトについて,Fe源として二つの異なる塩を用いた錯体重合法により合成を試み,塩化物を原料として作製したフェライト粒子の形態は圧粉配向に適した高アスペクト比を有する板状となることを明らかにし,フラックス法等のポスト処理を行うことなく圧粉配向性に優れたマルチフェロイックフェライト板状粒子を得ることができた.さらに,新規なマルチフェロイックフェライトであるZn置換Sr-Co系 Z型フェライトについてメスバウアー分光法による磁気構造の解析を行い,Zn置換量と磁気構造の相関について考察した.
|