ホタテ貝殻の多くは産業廃棄物として廃棄されている。再利用される場合も、その多くは炭酸カルシウムの原料として使われるにすぎない。しかし、炭酸カルシウムは石灰岩から生産されており、その原料として貝殻を使う有意性がない。そこで、本申請者は、石灰岩には無い、ホタテ貝殻のみの持つ新たな機能性を引き出すことで、貝殻の有効利用を行うことを目標として研究を行って来た。実現すれば廃棄物の低減と、新規機能性材料の開発といった一挙両得が狙える。その中で、科学研究費を用いての本研究では、貝殻による放射性金属の除去能力に関して検討するとともに、ホタテ貝殻の微視的表面形態の解析から、除去機構を解明することを目的とする。
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