バイオテンプレートプロセスは微生物の形を利用した人工的な微細加工技術では困難な3次元構造材料の作製法である。リソグラフィー技術は、平面上に精度よく造形できる一方、3次元構造作製には不向きであり、自然界の機能的かつ階層的なナノ・マイクロ構造などは既存法では到底作製できない。例えば、珪藻は、シリカからなる被殻にさまざまな胞紋パターンを形成する。本研究では、微細藻類をバイオテンプレートとした微小金属構造体の新しい作製法の開発を検討した。その結果、無電解めっきを介し、微細藻類のもつ階層構造に追従する金属被覆プロセスを確立できた。その全体構造や内部構造を利用した構造特異的な電磁波応答特性を評価できた。
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