Mg-Y-Zn系合金の機械的性質の向上を目指した組織・構造制御法として,Ce,Gd,Alによる合金添加に加え,加工熱処理が析出組織に及ぼす効果に注目し,走査透過型電子顕微鏡法を駆使して,それらの組織・強度への影響を調査した。微量のCeやGdの添加によって,Mg固溶体母相と長周期規則構造(LPSO)相から成る2相組織に対し,準安定析出物であるGP-zoneやMg7RE型斜方晶相を高密度に導入できることがわかった。さらにZnに対するAlの一部・全置換によりLPSO相の底面規則化が進行すること,さらにこれに適当な熱間圧延を組み合わせることで,析出組織の微細化を促す効果があることもわかった。
|