化学気相堆積法(CVD)において複雑に関わり合う移動現象と表面反応の詳細および全体像を簡便に捉える基礎解析実験技術を開発するため、圧電性結晶振動子(ランガサイト)を用いたその場計測技術を研究した。幅広い密度に亘る混合ガスを用いて室温から測定可能上限温度まで詳細に振動数を測定し、その結果を基に、幅広い温度とガス物性の変化を関数に表した。成膜が進行し得る温度に昇温して前駆体を導入した場合の振動数の変化を測定し、CVD装置内における加熱の変化とガス物性の変化により生じた非定常状態が緩和されて定常状態に達するまでの時間を時定数として表現し、その後の時間における振動数変化が成膜によることを決定した。
|