酸化チタン膜を、間接電解法という新たな製膜手法で作製し、製膜の特徴、色素増感太陽電池への応用等を検討した。チタン乳酸錯体:titanium bis(ammonium lactato)dihydroxideと硝酸アンモニウムを含む水溶液を、ステンレス板(ダミー電極と称する)を用いて電解還元をおこない、ダミー電極の近傍(距離約1mm以内)に設置した石英ガラス基板に酸化チタン膜を析出させた。ダミー電極と基板を電解液に浸漬した液面よりも上の部分にも膜が析出した。析出膜はアモルファスTiO2であったが、450℃で熱処理するとアナターゼ型酸化チタンとなった。太陽電池特性は変換効率2.1%を示した。
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