見かけ粘性係数の大きな凝固後期の合金に電磁気力を印加して小さなスケールの流れを励起し、それを用いて合金の濃度分布を制御するための基礎研究として、電磁気力印加が流動、及び合金の溶質分布に与える影響を調査した。可視化実験からは、電磁気力の有無により液相の流動形態が異なるので、濃度分布に差が生じる可能性が示唆された。また、固体と液体の境界が対象形状であっても電磁気力は非対称となるので、電磁気力印加時の流動は対称とならずに複雑であった。凝固実験では、見かけ粘性の高い凝固後期に電磁気力を印加することで合金成分の濃度分布が変化した。
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