研究課題/領域番号 |
25420856
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
松田 淳 名城大学, 理工学部, 准教授 (80415900)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 衝撃波 |
研究実績の概要 |
研究では、超音速機の空力抵抗低減等工学的応用へ向けて、直流放電プラズマと衝撃波の干渉の結果発生するバロクリニック効果により変形された衝撃波(曲率)と生成された渦の渦パラメーターの相関に関する知見を獲得することを目的として行うものである。特に、衝撃波マッハ数と投入電力を独立パラメータとした実験と非定常流体シミュレーションの有機的な融合による解析を行うことで、衝撃波マッハ数、投入電力、生成された渦の渦パラメータの相互関係理解を目指す。 本年度以下の内容を行った。1)流体シミュレーションコードの開発、検証:非定常流体計算コードの開発、検証を行い、実験に対応するシミュレーションが可能となった。2)衝撃波到来検出システムの高精度化:実験における衝撃波到来検出システムを従来の圧力センサーからレーザー光を利用したシステムに改良することで検出システムの時定数の大幅向上を行った。これにより、放電プラズマと衝撃波の干渉による衝撃波速度変調について定量的かつ精密な議論が期待される。3)放電場の温度計測:放電場の窒素分子の振動温度計測を分光学的方法により行った。 次年度は、本年度までに構築されたシミュレーション及び実験計測を用いた融合解析やパラメトリックスタディを行うことで、干渉現象の物理的メカニズム理解に繋げる予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
非定常解析コードの検証が完了したこと及び、実験計測システムの構築が完了し、シミュレーションと実験の融合解析に向けた準備が整ったと考えられるため。
|
今後の研究の推進方策 |
実験ではマッハ数や放電電力に対するパラメトリックスタディを行い、併せてシミュレーションを行うことで、実験計測のみでは計測不可能な流れ場の診断、理解を行う予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
衝撃波到来検出システムの構築に際し、学内の工作施設を最大限活用すること及びコンパクトに製作できたことで、当初予定より安価に遂行できたためである。そのトレードオフとして少なからず待ち時間が発生したため、経費対時間については、今後の研究遂行及び経費執行時の検討課題と考えている。また、検証段階でのシミュレーション用マシンとしては汎用マシンで遂行可能あったためシミュレーション用計算機の購入を次年度送りとしたため。
|
次年度使用額の使用計画 |
実験のためには、消耗品、実験用模型製作等に使用予定である。シミュレーション用計算機の購入も予定している。更に、国内学会参加旅費、登録費等にも使用予定である。
|