研究実績の概要 |
粒子法を用いて波浪荷重を計算する際の計算量を削減する手法としてこれまでに楕円粒子モデルを開発した。本年度は、この楕円粒子のより詳細な検証計算を行った。数値解析した際の計算精度を検証した。具体的には、楕円粒子用に開発したラプラシアン演算子の離散化モデル(ラプラシアンモデル)の空間解像度に関する収束性を検証した。粒子配置は、規則的な配置と、不規則な配置で検証した。またこのラプラシアンモデルを拡張し、方向毎に異なる拡散係数をもつ場合にも適用可能にした。自由表面を伴う複雑な流れに適用し、計算手法の安定性と計算コストを比較検証し、本手法の有効性を示した。これらの研究成果を以下の国際学術雑誌に発表し、採択・掲載された。 1)K. Shibata, et al. (2016), Cost reduction of particle simulations by an ellipsoidal particle model. Computer Methods in Applied Mechanics and Engineering 307:411-450. その他、粒子法の可変解像度に関する技術である重合粒子と名づけた手法の検証解析と質量保存に関する改良を行い、研究成果を下記の国際会議と国内会議で発表した。 2)K. Shibata et al., Cost and expression of arbitrary smooth wall boundaries for the MPS method, WCCM XII & APCOM VI, 24-29 July 2016, Seoul, Korea 3)柴田和也 他,粒子法の計算効率の向上のための重合粒子の質量保存に関する改良,第30 回数値流体力学シンポジウム, 2016年12月12日~14日(水),東京都江戸川区,講演番号A01-2
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