本研究は、災害時に情報の空白地帯として問題視されている離島や沿岸域と、その周辺海域に主眼を置く。具体的には、沿岸域と小型船舶、および船舶間との情報の送受信を、免許不要な簡易型AISと無線LANを用いて、安全安心情報を双方向で送受信することで、防災・減災に役立つ情報の共有化可能なネットワークシステムを提案した。そして、実証実験に基づいた評価を行った。この際、小型船舶は小型であるがゆえに海象や気象の影響を受けやすいこと、情報到達保証がないことを考慮したシステム提案が前提であること等も解析により明らかにした。加えて、AIS記録データの利用可能性について調査し、評価した。
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