米国DIII-D装置において、静電乱流を特徴付ける規格化温度と電磁乱流を特徴付ける規格化圧力が独立に変化する実験を見出した。高速イオンの輸送の増加と共に高速イオンの駆動する電流が減少することに着目し、実験的に評価した駆動電流と乱流輸送が無い場合の理論値の比較から、高速イオンの輸送を評価した。実験では規格化温度が0.014-0.027、規格化圧力が0.48%-0.88%の範囲で独立に変化したが、いずれのパラメータに対しても計測誤差を超える駆動電流の理論値に対する減少は観測されなかった。解析した実験データの範囲では有意な高速イオンの乱流輸送が観測されず、支配機構を同定できないことを明らかにした。
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