現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度においては、安定かつ高エネルギーの陽子加速に必要となるレーザー装置のパルス時間波形に関する性能向上に成功したことは、研究計画を遂行する上で重要な成果である。また、レーザー装置の開発のみならず、そのレーザー装置を実際に運用し、陽子加速を1カ月以上にわたり安定的に実施できたことは、今後のスピン計測実験に対してきわめて有用な結果である。以上の成果については、査読付原著論文1件(A. Yogo et al., Optics Express 22, 2060-2069 (2014).)、国際会議における発表1件(IFSA 2013, Sept. 8-13, 2013, Nara, Japan)、国内学会における口頭発表2件(レーザー学会、日本物理学会)において発表された。 また、レーザー加速陽子スピン計測装置の開発に関しては、装置の基本設計をすでに開始している。当初の散乱角度分布からスピンを計測する機能に加えて、装置コンポーネントを入れ替えることにより、イオンのエネルギー・q/m分布を測定できるトムソンパラボラの機能を持たせる着想を得て、より汎用的な装置となるよう工夫している。
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