太陽光熱で温水を製造し,これを化学蓄熱を応用した蒸気生成装置で安定的に高温高圧蒸気へ変換する,太陽光熱利用高温蒸気生成システム開発のための要素研究を行った.主な結果は以下のとおりである.蓄熱および放熱過程を予測するモデルを用いて,蓄熱の支配因子を検討して蓄熱に適した条件を示した.また,蒸気生成量を増加させる方策として,予熱時に発生する吸着熱を蓄熱する方法を提案した.吸着材熱容量がサイクルに及ぼす影響を検討した結果,生成量を極大にする熱容量が存在することを示した.さらに,粒子充填層における新規伝熱促進法を提案した.また,サイクルに伴う粒子の破損を確認して,その原因について検討した.
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