小型風力発電システム(10kW未満)の用途は非常に幅広い.しかし,その普及は遅々として進んでいない.その理由は,強風で引き起こされるブレードの過回転による破損事故の多発に起因する.すなわち,強風域で小型風力発電システムを運転すると過回転を誘発し,ブレードが破壊されるという現象が起きる.本研究では,小型風車の過回転を防止するため,風車回転軸の回転を,発電機出力電流を用いた電磁力により非接触で制動する適応型失速機構の開発と,遠心力を利用した受動的ピッチ角失速制御方式の開発を行う.そして,両制御システムを評価して,風力発電システム出力変動を可能な限り抑制する出力安定化システムの開発を行った.
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