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2014 年度 実施状況報告書

狂犬病ウイルスを用いた網膜神経節細胞と大脳視覚領域との多シナプス性構造基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25430004
研究機関東京大学

研究代表者

澤村 裕正  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70444081)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード狂犬病ウイルス
研究実績の概要

本年度の目標の一つとしてマカクサルの網膜フラットマウント作成を目指した。目標とするマカクサルの眼球は巨大であるために薄切標本では膨大な数の切片が作成されること、及び長い視神経の軸索を経由して狂犬病ウイルスが網膜に感染するために網膜で発現する細胞数が少ない可能性が存在することから、網膜フラットマウントの作成及び解析を行うことで、発現が期待される領域を絞り込むことが可能になり、薄切標本を用いた解析の際により詳細な検討が可能になると考えられたためである。そこで昨年度行ったラットの薄切標本の作成・検討を発展させ、ラットの脳内に狂犬病ウイルスを注入した眼球標本を用いてラット網膜のフラットマウント標本の作成をまず試みた。結果、ラットのフラットマウントを無事作成し、染色等の操作を行い、狂犬病ウイルスが網膜に発現されていること、フラットマウントでの染色プロトコールが正しく機能していることを確認した。その次にコントロールとなるマカクサルの眼球から網膜フラットマウントの作成を試みた。マカクサルの網膜がその元来の形態から丸まってしまうこと、網膜そのものが巨大なことのためにスライドグラスに乗らないため、網膜の視神経乳頭部、黄斑部を中心としていくつかのパーツに分け、スライドグラスに乗せ、標本を作製することに成功した。既に高次視覚野である第五視覚領域、第四視覚領域に狂犬病ウイルスを注入し、3日及び4日おいて還流固定した眼球標本は作製済みであるため、今後本試験としてこれらの眼球を用いて眼球フラットマウントの作成・薄切標本の作製を行い、検討を加える予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

マカクサルのフラットマウント標本作成、および薄切標本作成に時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

今後は本試験として第4次視覚野、第5次視覚野に狂犬病ウイルスを注入したマカクサル眼球標本を用いて網膜フラットマウントの作成を行い、発現されている網膜の領域を絞り込んだ上で薄切標本を作製し、詳細な検討を加える予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Anti-NMDA receptor encephalitis associated with transient cerebral dyschromatopsia, prosopagnosia, and lack of stereopsis.2014

    • 著者名/発表者名
      Sawamura H *, Yamamoto T, Ohtomo R, Bannai T, Wakakura M, Tsuji S.
    • 雑誌名

      J Neuroophthalmol

      巻: 34 ページ: 144-148

    • DOI

      10.1097/WNO.0000000000000117.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Recurrent Optic Neuropathy Caused by a Mucocele of2014

    • 著者名/発表者名
      Aoyama Y, Ohtomo K, and Sawamura H *
    • 雑誌名

      Neuro-Ophthalmology

      巻: 38 ページ: 281-285

    • DOI

      10.3109/01658107.2014.938274

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Temporal changes in a giant macular hole formed secondary to toxoplasmic retinochoroiditis.2014

    • 著者名/発表者名
      Tanaka R, Obata R, Sawamura H, Ohtomo K, Kaburaki T.
    • 雑誌名

      Can J Ophthalmol

      巻: 49 ページ: e115-118

    • DOI

      10.1016/j.jcjo.2014.06.006.

    • 査読あり
  • [学会発表] 5年間の緩寛を経て再発した、前床状突起粘液嚢胞による視神経症の一例2014

    • 著者名/発表者名
      青山裕加、大友一義、澤村裕正
    • 学会等名
      第52回日本神経眼科学会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2014-12-12 – 2014-12-13
  • [学会発表] 内頸動脈海綿静脈洞部の動脈瘤に対しコイル塞栓術施行後に外転神経麻痺の悪化をきたした一例2014

    • 著者名/発表者名
      乾 博子、澤村 裕正、若倉 雅登、保手濱 充啓、花川 一郎
    • 学会等名
      第52回日本神経眼科学会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2014-12-12 – 2014-12-13
  • [学会発表] 小児斜視患者における視差以外の手掛かりを用いた飛び出し知覚2014

    • 著者名/発表者名
      澤村 裕正, C. Gillebert, J.T. Todd, R. Vandenberghe, G.A. Orban
    • 学会等名
      第70回日本弱視斜視学会総会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2014-11-29 – 2014-12-01
  • [学会発表] 3D shape perception in strabismus subjects.2014

    • 著者名/発表者名
      H. Sawamura, C.R. Gillebert, J.T. Todd, R. Vandenberghe, G.A. Orban
    • 学会等名
      EUROPEAN ASSOCIATION FOR VISION AND EYE RESEARCH
    • 発表場所
      Nice, France
    • 年月日
      2014-10-01 – 2014-10-04

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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