大脳皮質局所回路構造に関して、ネットワークモチーフとして知られる超小規模回路特性、特に強いシナプス結合で有意に観測されるクラスタ構造の性質と、その大脳皮質の神経活動への影響の解明に成功した。特に、大脳皮質の基礎的な計算原理の可能性が高い確率的な情報処理を実現する重要な要因と考えられる低頻度非同期不規則な自発発火活動とクラスタ構造との関連を明らかにすることに成功した。具体的には、クラスタ構造と持続的自発発火活動の共存には、抑制性シナプス結合強度の強い不均一性が重要であることを発見し、またクラスタ構造は互いに独立しておらず、大域的スモールワールド構造の一部として存在する可能性が高いことを発見した。
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