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2013 年度 実施状況報告書

転写抑制型CREBの発現機構と生理的役割の解析

研究課題

研究課題/領域番号 25430030
研究種目

基盤研究(C)

研究機関公益財団法人東京都医学総合研究所

研究代表者

宮下 知之  公益財団法人東京都医学総合研究所, 運動・感覚システム研究分野, 主任研究員 (70270668)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードCREB / alternative splicing / K-hmology protein
研究概要

CREBは長期記憶に必須な転写因子である。ショウジョウバエのCREB遺伝子はalternative splicingで活性型CREBと抑制型CREBが同一遺伝子上から発現されるが、そのメカニズムや抑制型CREBの生理的な役割は全くわかっていない。我々は実験計画書に記した、抑制型CREBの発現が上昇する条件下で、いくつかのalternative splicing factor、特にK-homology protein familyに着目し、その発現変化を調べた。その結果、抑制型CREBの発現する条件下で発現が増加する因子 Xを同定した。またその際、活性型CREBが発現上昇する条件下で増加する因子Yも同定できた。因子XとYの遺伝子をクローニングし、過剰発現が可能なTransgenic flyの作成を行った。また、因子XとYに対するRNAiを発現する変異体を入手し、因子Xの発現を抑制したところ、抑制型CREBの発現を抑制する事に成功した。また、因子Yの抑制でも活性型CREBの発現を抑制できた。抑制型CREBの発現を抑制したショウジョウバエの長期記憶を計測したところ、野生型のショウジョウバエに比べ、長期記憶形成が増強されていた。野生型のショウジョウバエにおいて抑制型CREBが発現上昇するような状況は、trainingの繰り返しの回数が10回を超える時であるが、因子Xの過剰発現により抑制型CREBの発現が変化するかを確認している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画、目的にある抑制型CREBの発現調節をおこなっているとみられる因子の同定まで行う事ができ、抑制型 CREBの発現を抑えた状態での長期記憶形成まで計測することができた。また、過剰発現を行うtransgenic flyの作成も順調で、いくつかのラインを作ることに成功した。

今後の研究の推進方策

抑制型CREBの発現を抑制したショウジョウバエで、記憶を計測するだけでなく、睡眠や日周リズムの計測を行い、行動にどのような影響が起こるかを見つける。また、因子XやYの過剰発現体でも記憶の計測や行動の変化を計測する。また、因子XやYがalternative splicingを行う際に認識する配列を同定し、同じ配列を持ち、長期記憶形成時に発現変化するCREB以外の遺伝子を同定して、過剰なtraining時に神経細胞内でどのような変化がおこっているかを明らかにしていく。

次年度の研究費の使用計画

transgenic flyの作成を依頼していたが、その納期が送れたため
transgenic flyの作成

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公開日: 2015-05-28  

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