対人関係のトラブルなどに起因する社会的ストレスは、ストレスが引き起こす健康上の問題の引き金となる血圧や心拍数の増加を引き起こし、その反応には視床下部が大きな役割を果たしていることが明らかになった。また、この反応に視床下部に分布するオレキシン含有ニューロンやセロトニン受容体が関与している可能性が示された。しかし、このストレス性反応には、視床下部より下位の中脳の関与は確認されなかった。また、引越しなどに伴う住環境変化のストレスは、ストレス性の循環反応をもたらすほどの強いストレス要因にはなりえない可能性が示された。
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