種々の病型のヒトプリオン病において、遠心ゲル濾過法を用いてプリオン蛋白オリゴマーを分取し、その性状を検討した。調べ得た全ての病型(孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、E200K変異を伴うCJD、V180I変異を伴うCJD、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病、コドン178番2塩基欠失を伴うプリオン病)において、オリゴマー分画にはプロテイナーゼK抵抗性プリオン蛋白が多く含まれていた。低分子量のプロテイナーゼK抵抗性プリオン蛋白も同様の性状を示した。我々の実験結果より、プロテイナーゼK抵抗性プリオン蛋白はオリゴマー形成を示す事が示唆された。
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