第一次視覚野から外側膝状体へのフィードバック経路の機能を研究する為に、この経路を特異的に破壊する方法を検討した。特に眼優位可塑性への影響を調べるために、感受性期後期のロングエバンス系ラットを用いて外側膝状体を電気生理学的にマッピングし、適切な部位にクロリンe6を微量注入した。このトレーサーが逆行性に第一次視覚野へ輸送されるタイミングで第一次視覚野にレーザー照射を行い、光酸化により皮質から視床へ投射する第6層のニューロンを選択的に破壊することに挑戦した。今後、最適なトレーサー量とレーザーの照射量を決定することが必要であるが、特異的に皮質ー視床路を除去する道が開かれた。
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