本研究は、オリゴデンドロサイト特異的なストレス応答機構を明らかにする上で、リン酸化及びメチル化シグナル変化による器質的変化の制御機構を解明し、白質機能維持によるうつ病の治療応用へと展開する為の研究基盤を確立することを目的とした。 本研究課題では、まず脳梁オリゴデンドロサイト特異的に、慢性ストレスによりPI3Kリン酸化シグナルが活性化することを見出すと共にタンパクメチル化酵素PRMT1の発現を確認すると共に、これら両者のストレス応答時の相互作用の可能性を見出した。さらに、ランビエ絞輪部の慢性ストレスによる構造変化と髄鞘-軸索間の情報伝達レベルの低下の可能性についても見出すことが出来た。
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