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2015 年度 実施状況報告書

体性幹細胞を用いたバイオドラッグデリバリーシステムによる新規癌治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25430160
研究機関大阪医科大学

研究代表者

伊井 正明  大阪医科大学, 医学部, 講師 (10442922)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード癌治療 / ドラッグデリバリー
研究実績の概要

本研究課題で最も重要な抗癌剤封入PLGAナノ粒子の作製段階において、当初の予定を変更して温度感受性リポソームをPLGAナノ粒子の代わりに作製し、抗癌剤であるドキソルビシン(DOX)を封入したリポソームを作製した。次に、DOX封入リポソームをヒト由来脂肪幹細胞に抱合させて複合体を作製し、その細胞機能を評価した。
まず、DOXの毒性による脂肪幹細胞自体の細胞死がどの程度の粒子濃度(密度)で細胞に影響を及ぼすかを検討するため、10, 50, 100, 200ug/mLの濃度で細胞に抱合させたところ、最も低い濃度である10ug/mLの濃度で抱合させた細胞でも培養開始後12hで効率にアポトーシス陽性細胞が認められた。これは、リポソームがリン脂質で構成される細胞膜と融合し、抱合段階でリポソーム内部のDOXが速やかに細胞質内に溶出したことに起因する結果と考えられた。
したがって、DOX封入温度感受性リポソームは作製できたものの、このリポソームを脂肪幹細胞を単体としたバイオドラッグデリバリーのためのツールとして利用することは不可能であると判断された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

計画を一部変更し、温度感受性リポソームを活用しようとしたが実験目的に適さなかったため、当初の予定どおりPLGAナノ粒子にDOX類似薬である脂溶性のピラルビシンを封入した粒子を作製(連携研究者に作製依頼)し同様の実験を計画した。目的の粒子は作製されたが、予想以上に上記実験(条件検討など)に時間を要した。

今後の研究の推進方策

当初の予定通りに実験が進まなかったため、事業期間を延長して継続研究することとなった。
今年度は、すでに作製済みであるピラルビシン封入PLGAナノ粒子抱合脂肪幹細胞を用いたin vitro, in vivo実験を行う予定にしている。

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公開日: 2017-01-06  

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