植物の根の内部構造を決める2つのタンパク質SHRとSCRが、転写因子JKDと形成する三者複合体構造を決定した。SHRとSCRはヘテロ二量体を形成し、SHRの凹んだ溝にJKDがはまり込んでいた。このSHRに識別されるJKDの配列をSHR結合モチーフと命名した。JKDとよく似た転写因子は16種類あり、BIRDファミリーと呼ばれる。この中の13種がSHR結合モチーフをもち、SHR-SCR複合体と結合することがわかった。このことから、これらの相互作用を通してSHR-SCR複合体が複数の転写因子からなるネットワークを活性化することで、根の内部構造形成に必要な遺伝子を活性化する分子メカニズムが解明された。
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