シャペロニンGroELは、細胞内の環境に応じて、2つのリングが同時に活性化状態にあるフットボール型反応中間体を経由する機構と、交互に活性化状態になる弾丸型反応中間体を経由する機構を使い分けている可能性がある。フットボール型複合体の結晶構造解析により、弾丸型複合体と全体構造は変わらないが、リング間で~7°の回転が検出された。このため、細胞内で形成されたフットボール型複合体はPAGEでシングルリングに解離しやすいことも明らかとなった。また、蛍光ラベルした2色のGroESを細胞内で同時観察できたため、蛍光相互相関分光法(FCCS)による解析が可能となった。
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