ヘムオキシゲナーゼの翻訳後修飾による量的・質的制御と細胞保護との関係

2015 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 25440056
• 研究機関: 久留米大学
• 研究代表者: 東元 祐一郎 久留米大学, 医学部, 教授 (40352124)
• 研究分担者: 松井 孝憲 久留米大学, 医学部, 講師 (10425233) ; 平 順一 九州工業大学, その他の研究科, 助教 (20549612) [辞退]
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• キーワード: ヘムオキシゲナーゼ / ユビキチン

研究実績の概要

ヘムオキシゲナーゼ(HO)は、細胞内のヘムを分解し、生体内信号としての役割が注目されている一酸化炭素を生体内で生成する唯一の酵素である。しかしながらそのタンパク質レベルでの機能調節機構については不明な点が多い。そこで本研究では、HO活性のタンパク質レベルでの制御機構を解明することを目的とし、その細胞寿命とそれを決定する因子の探索を試みた。その結果、１）HEK293細胞をプロテアソーム阻害剤で処理すると、HOの分解が著しく抑制され細胞内寿命が延びること、２）HEK293細胞にHOとユビキチンをco-transfectするとHOが高度にユビキチン化されること、３）質量分析法、酵母Two-hybrid法、cDNAアレイ法により、HOと特異的に結合するユビキチンリガーゼとして、TRC8を同定し、TRC8をノックダウンした細胞では、HOのdepletionが抑制されることを見出した。

研究成果

• [雑誌論文] DNA Aptamer Raised Against Advanced Glycation End Products (AGEs) Improves Glycemic Control and Decreases Adipocyte Size in Fructose-Fed Rats by Suppressing AGE-RAGE Axis. (2015)
  • 著者名/発表者名: Ojima, A., Matsui, T., Nakamura, N., Higashimoto, Y., Ueda, S., Fukami, K., Okuda, S., Yamagishi, S.
  • 雑誌名: Horm. Metab. Res. 巻: 47 ページ: 253-258
  • DOI: 10.1055/s-0034-1385904
  • 査読あり
• [雑誌論文] Pigment epithelium-derived factor inhibits caveolin-induced interleukin‑8 gene expression and proliferation of human prostate cancer cells. (2015)
  • 著者名/発表者名: Matsui, T., Ojima, A., Higashimoto, Y., Taira, J., Fukami, K., Yamagishi, S.
  • 雑誌名: Oncol. Lett. 巻: 10 ページ: 2644-2648
  • DOI: 10.3892/ol.2015.3568
  • 査読あり
• [雑誌論文] Improvement of heme oxygenase-1-based heme sensor for quantifying free heme in biological samples. (2015)
  • 著者名/発表者名: Taira, J., Nakashima, Y., Yoshihara, S., Koga, S., Sueda, S., Komatsu, H., Higashimoto, Y., Takahashi, T., Tanioka, N., Shimizu, H., Morimatsu, H., Sakamoto, H.
  • 雑誌名: Anal. Biochem. 巻: 489 ページ: 50-52
  • DOI: 10.1016/j.ab.2015.08.004
  • 査読あり
• [雑誌論文] Development of a monoclonal antibody-based ELISA system for glyceraldehyde-derived advanced glycation end products. (2015)
  • 著者名/発表者名: Matsui, T., Joo, H.D., Lee, J.M., Ju, S.M., Tao, W.H., Higashimoto, Y., Fukami, K., Yamagishi, S.I.
  • 雑誌名: Immunol. lett. 巻: 161 ページ: 141-146
  • DOI: 10.1016/j.imlet.2015.08.008
  • 査読あり
• [雑誌論文] DNA aptamer raised against advanced glycation end products (AGEs) prevents abnormalities in electroretinogram of experimental diabetic retinopathy. (2015)
  • 著者名/発表者名: Maeda, S., Matsui, T., Ojima, A., Suematsu, M., Kaseda, K., Higashimoto, Y., Yamakawa, R., Yamagishi, S.
  • 雑誌名: Ophthalmic Res. 巻: 54 ページ: 175-180
  • DOI: 10.1159/000440768
  • 査読あり
• [学会発表] AGEアプタマーのバルーン障害後血管リモデリングに対する効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 東元祐一郎、尾嶋 亜弥子、小田えり子、松井孝憲、山岸昌一
  • 学会等名: 第89回日本薬理学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2016-03-10
• [学会発表] RAGE-DNAアプタマーはRac1-MR経路を抑制しアルドステロン誘導性ポドサイト障害を改善する (2016)
  • 著者名/発表者名: 田口顕正、山岸昌一、東元祐一郎、中山陽介、淺沼克彦、山本靖彦、上田誠二、深水圭
  • 学会等名: 第45回日本心脈管作動物質学会
  • 発表場所: 阿波観光ホテル(徳島県徳島市)
  • 年月日: 2016-02-05
• [学会発表] AGEアプタマーはバルーンにより損傷したラット頚動脈中における新生血管内膜の過形成を抑制する (2015)
  • 著者名/発表者名: 東元祐一郎、尾嶋亜弥子、小田えり子、松井孝憲、山岸昌一
  • 学会等名: 第88回日本生化学会大会（BMB2015）
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド（兵庫県神戸市）
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] グリセルアルデヒド由来ピリジニウム(GLAP)はHUVECにおいてRAGEを介した酸化ストレスと炎症性反応と血栓性反応の増悪を引き起こす (2015)
  • 著者名/発表者名: 松井孝憲、東元祐一郎、小田えり子、山岸昌一
  • 学会等名: 第88回日本生化学会大会（BMB2015）
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド（兵庫県神戸市）
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] Surface plasmon resonance study on the interaction between the N-terminal region of heme oxygenase-2 and NADPH-cytochrome P450 reductase (2015)
  • 著者名/発表者名: 平順一、和田翔太、福島祐也、末田慎二、小松英幸、東元祐一郎、坂本寛
  • 学会等名: 第52回ペプチド討論会
  • 発表場所: 平塚中央公民館（神奈川県平塚市）
  • 年月日: 2015-11-16
• [学会発表] Grb14 BPSドメイン内部のリン酸化はインスリン受容体との複合体形成に影響する (2015)
  • 著者名/発表者名: 平順一、東元祐一郎、坂本寛
  • 学会等名: 平成2７年度日本生化学会九州支部例会
  • 発表場所: 九州大学（福岡県福岡市）
  • 年月日: 2015-05-17
• [学会発表] ヘムオキシゲナーゼ-1を基盤としたヘムセンサーによる生体試料中の遊離ヘムの定量 (2015)
  • 著者名/発表者名: 平順一、中島幸徳、義原俊、古賀真也、末田慎二、小松英幸、東元祐一郎、坂本寛
  • 学会等名: 平成2７年度日本生化学会九州支部例会
  • 発表場所: 九州大学（福岡県福岡市）
  • 年月日: 2015-05-17