研究課題
1.ファージ尾繊維に共通の構造モチーフと配列の相関の検討…T4ファージgp34C末端ドメインの結晶構造解析より配列からは不明であったT4ファージ尾繊維蛋白質に共通の構造モチーフの存在が判明した。そこで、BLASTサーチを用いて、配列検索を行ったところ、ファージ尾繊維には同様のモチーフが検出されることが示された。2.PP01ファージ(gp37C*)3-(gp38)1複合体の結晶化…gp37C*-gp38複合体が3:1の各量論をもつ(gp37C*)3-(gp38)1であることが分かり、単一な蛋白質として精製できることが分かった。そこで、複合体の結晶化スクリーニングも行い、結晶を得ることができた。しかし、構造解析に適した結晶は得られていない。3.T4ファージgp34N末端ドメインの発現系の構築…gp34C末端ドメインの結晶構造解析より明らかになった構造モチーフの一つがT4ファージgp34N末端付近に存在することが分かった。そこで、構造モチーフ部分の配列をもとに構造予測を用いてT4ファージフォールドンドメインとの融合蛋白質として、T4ファージgp34N末端ドメインの発現系を構築した。
4: 遅れている
予定していた、PP01ファージ(gp37C*)3-(gp38)1複合体の結晶構造解析が進んでいないこと。また、gp34N末端ドメインの発現系も可溶性の蛋白質が得られていないこと。
引き続きPP01ファージ(gp37C*)3-(gp38)1複合体の結晶構造解析を行う。回折実験より、分解能が悪いので結晶化条件をさらに検討する。また、gp34N末端ドメインの発現系については、融合蛋白質の融合部位などを再検討し可溶性蛋白質の精製を目指す。
研究室の規模が当初より縮小されたため、必要経費が極端に減少した。また、次年度に1単位相当の研究スペースを確保する必要がある可能性が考えられたので、その分を次年度に利用するため、次年度使用額を留保した。
必要に応じて、研究スペースを確保するとともに、研究補助により縮小した研究室規模を補填し研究遂行を円滑に行う。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)
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