本研究でキイロショウジョウバエの蛹化のタイミングを決める生物タイマーの分子機構を明らかにした。つまり、分泌されたエクダイソンを20ヒドロキシエクダイソン(20E)に変換する酵素Shadeが蛹化のタイミングを決めること、次に、Shadeは、前蛹への変換を誘導する20Eによって誘導される転写抑制因子Blimp-1によって発現時期が決まる転写因子FTZ-F1によって誘導されることを示した。さらに、この同定したタイマーは栄養状態を感知する器官である脂肪体で働くことを明らかにし、栄養情報を脂肪体でタイマー機構に伝える可能性が示唆された。 一方、FTZ-F1は3齢幼虫期の決定に重要な役割をすることを示した。
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