研究成果の概要 |
ショウジョウバエ胚の中腸は内胚葉性の上皮と、内臓中胚葉由来の内臓筋からなり、4つのチェンバーに分かれる。内臓中胚葉にはHOX遺伝子 Scr, Antp, Ubx, abd-A が、体節と類似したパターンで発現している。本研究では、これらのHOX遺伝子が、中腸の発生で果たす役割と、その機構について解明することを目的としている。中腸の4つのチェンバーに特異的な上皮分化マーカーの発現を指標としてHOX遺伝子の作用を調べたところ、中腸前方で発現するAntpは、中腸上皮の細胞分化を誘導するのではなく、EGFRおよびDppシグナル経路を介して第1と第2チェンバーの大きさを制御していることがわかった。
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