植物の形態形成は細胞壁による個々の細胞の形態制御に大きく依存しています。本研究課題では壁孔を伴って二次細胞壁を沈着する木部道管をモデルとして、ROP GTPaseおよび表層微小管の相互作用が細胞壁の沈着を空間的に制御する仕組みを明らかにしようとしました。その結果MIDD1がKinesin-13AやBDR1を介して表層微小管と排他的に作用していること、表層微小管がVETH-COG2複合体を介して細胞壁成分を輸送している可能性が示されました。これらの因子のファミリーは道管以外の組織でも発現しており、植物の形態形成の理解にも貢献すると期待されます。
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