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2014 年度 実施状況報告書

バナジウム濃縮関連遺伝子の機能破壊とバナジウム放出経路の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25440170
研究機関広島大学

研究代表者

植木 龍也  広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10274705)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード機能破壊 / 酵素 / ホヤ / 金属イオン / 生体分子 / メタゲノム / トランスクリプトーム
研究実績の概要

本研究では微量金属イオンの代謝経路と生理学的意義の解明のために、バナジウムを高度に濃縮するホヤ類をモデル系として、人工酵素によるノックアウトホヤの作成実験とバナジウム濃縮代謝の逆経路による生理作用の検証実験を行う。また当初計画をさらに深く掘り下げるためにメタゲノム解析とトランスクリプトーム解析も並行して進めた。
平成26年度は以下の項目を実施した。
(1)カタユウレイボヤのVanabin3遺伝子をターゲットとした変異ホヤ個体を飼育し、G1世代を得た。(2)カタユウレイボヤの5つのVanabin遺伝子全体を大きく欠損させた変異ホヤを飼育し、G1世代を得た。(3)これら2系統について、主要各組織における遺伝子発現変動をマイクロアレイおよびRT-PCR、原子吸光分光光度計で表現型の変化を調べた。(4)バナジウム濃縮に関与する腸内細菌の細菌叢のメタゲノム解析を行った。(5)バナジウム濃縮細胞のトランスクリプトーム解析を行った。8520個のユニークな遺伝子産物を同定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2種類の方針に沿った変異体の作成が順調に進んでいる。in vitro解析は予想していた結果と異なる結果が得られたので、トランスクリプトーム解析を並行して行うことで解決しようとしている。

今後の研究の推進方策

全体的には当初計画通り変更無く推進する。
(1)5つのVanabin遺伝子全体を大きく欠損させた変異ホヤの解析を中心に進める。
(2)トランスクリプトーム解析の結果を参考にしてin vitro機能解析を組み立て直す。

次年度使用額が生じた理由

研究は全体的に概ね順調に進行したが、in vitro機能解析実験の一部が次年度に持ち越したため消耗品費として使用する予定額の一部が次年度使用となった。

次年度使用額の使用計画

次年度に持ち越したin vitro機能解析実験において消耗品として使用する。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Vanadium accumulation in ascidians: A system overview2015

    • 著者名/発表者名
      T. Ueki, N. Yamaguchi, Y. Isago, H. Tanahashi
    • 雑誌名

      Coordination Chemistry Reviews

      巻: 301-302 ページ: 300-308

    • DOI

      10.1016/j.ccr.2014.09.007

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Role of cysteine residues in the V(V)-reductase activity of Vanabin22014

    • 著者名/発表者名
      S. Yamamoto, K. Matsuo, H. Michibata, T. Ueki.
    • 雑誌名

      Inorganica Chimica Acta

      巻: 420 ページ: 47-52

    • DOI

      10.1016/j.ica.2013.11.023

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Participation of thioredoxin in the V(V)-reduction reaction by Vanabin22014

    • 著者名/発表者名
      T. Ueki, M. Uwagaki, S. Yamamoto, H. Michibata.
    • 雑誌名

      Biochimica et Biophysica Acta

      巻: 1840 ページ: 3238-3245

    • DOI

      10.1016/j.bbagen.2014.07.023

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Biotechnology and biomimetics: lessons from marine animals2014

    • 著者名/発表者名
      Tatsuya Ueki
    • 学会等名
      第5回グリーンテクノロジー会議
    • 発表場所
      マラン(インドネシア)
    • 年月日
      2014-11-07 – 2014-11-08
    • 招待講演
  • [学会発表] Vanadium Accumulation in Ascidians: An Overview as a System2014

    • 著者名/発表者名
      T. Ueki, N. Yamaguchi, Romaidi, Y. Isago, H. Tanahashi
    • 学会等名
      第8回国際バナジウム化学・生物学シンポジウム
    • 発表場所
      パドバ(イタリア)
    • 年月日
      2014-06-29 – 2014-07-02
    • 招待講演
  • [学会発表] ナツメボヤ腸内細菌叢のメタゲノム解析2014

    • 著者名/発表者名
      植木龍也、藤江学、佐藤矩行
    • 学会等名
      第16回マリンバイオテクノロジー学会大会
    • 発表場所
      津市
    • 年月日
      2014-05-31 – 2014-06-01
  • [学会発表] Vanadium resistant bacteria isolated from the intestine of Ascidia sydneiensis samea and their ability to accumulate vanadium ions2014

    • 著者名/発表者名
      ロマイディ、植木龍也
    • 学会等名
      第16回マリンバイオテクノロジー学会大会
    • 発表場所
      津市
    • 年月日
      2014-05-31 – 2014-06-01
  • [図書] 海水からの1,000万倍濃縮-ホヤの金属代謝2014

    • 著者名/発表者名
      植木龍也、山口信雄
    • 総ページ数
      204
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2016-05-27  

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