軟体動物腹足類の脳には、巨大なニューロンが多数存在し、それらのゲノムDNAは大幅に増幅(倍数化)していることが知られている。こういったDNAの倍数化は、体の成長や肥満に伴って、ニューロンがより広い領域を神経支配できるようにするために起こっている適応的な応答であると考えられている。本研究では、腹足類の一種であるナメクジを用い、(1)脳のニューロンがどのように自身のDNA増幅の必要性を感知しているのか、(2)DNA全体が倍数化した結果、そこから読み出されて作られるmRNAの量についても一様に増加するのか?、という2つの問題について明らかにした。
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