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2015 年度 実施状況報告書

体細胞エピゲノム情報の系統解析による哺乳類の細胞系譜および細胞分化過程の推定

研究課題

研究課題/領域番号 25440186
研究機関北海道大学

研究代表者

小柳 香奈子  北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (20362840)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード系統解析 / 細胞分化 / エピジェネティクス / DNAメチル化 / 細胞系譜 / 祖先復元 / 遺伝子発現
研究実績の概要

本研究は、体細胞エピゲノム情報の系統解析から哺乳類の細胞系譜を構築し、さらに推定された細胞系譜の祖先節の形質状態を推定することにより、発生過程の各種細胞のエピジェネティック修飾状態の推定し、細胞分化過程を理解することを目的としている。2013年度および2014年度の研究においては、血球系細胞をモデルケースとして解析を行ったが、本年度はそこで得られた知見に基づき、ヒト成体の各種細胞への応用を試みた。具体的には、ENCODEプロジェクトから公開されているヒト成体(肺、胃、肝臓、膵臓、腎臓、副腎、骨芽細胞、骨格筋、心膜、左心室、心筋、子宮筋、脳、皮膚、乳房、子宮、精巣、胎盤、メラニン細胞、白血球、線維芽細胞)の各種細胞のゲノムワイドなDNAメチル化情報を用いて系統解析を行った。その結果、胃・肝臓・肺などの内胚葉由来の器官、脳や腺などの外胚葉由来の器官、骨芽細胞や線維芽細胞などの中胚葉由来の器官、生殖器官、心筋や子宮筋などの筋組織は、それぞれ系統樹上で単系統群をなすことが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ENCODEプロジェクトの公開データはデータ量が多く、2013年度および2014年度に用いた血球系細胞のデータとの違いもあり、祖先節の推定および遺伝子発現セットの推定には至らなかった。

今後の研究の推進方策

ENCODEプロジェクトのデータを用いて推定したヒト各種成体細胞の系統樹について、祖先節推定および遺伝子発現セットの変遷過程の推定を行うことで、各種細胞が分化する過程で発現する遺伝子セットの変遷過程を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

研究成果をまとめ、論文の投稿・出版を行いたいため。

次年度使用額の使用計画

論文の投稿・出版にあたり必要な英文校閲費、再解析のための解析サーバレンタル費や物品費、論文出版費にあてる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Inferring cell differentiation processes based on phylogenetic analysis of genome-wide epigenetic information: hematopoiesis as a model case.2015

    • 著者名/発表者名
      Koyanagi KO
    • 雑誌名

      Genome Biol Evol

      巻: 7 ページ: 699-705

    • DOI

      10.1093/gbe/evv024

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Inferring cell differentiation processes based on phylogenetic analysis of genome-wide epigenetic information2015

    • 著者名/発表者名
      Kanako O. Koyanagi
    • 学会等名
      THE 40th NAITO CONFERENCE on Epigenetics―From Histone Code to Therapeutic Strategy
    • 発表場所
      CHATERAISE Gateaux Kingdom, Sapporo, Japan
    • 年月日
      2015-09-17 – 2015-09-17
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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