真核生物のゲノムDNAはヒストン8量体に巻きつき、ヌクレオソームを形成する。本研究では、菌類のエキソン、イントロンにおけるゲノムDNAとヒストンの関連を調べた。まず、菌類のヒストンの等電点とゲノムの塩基組成には関連性は見られなかった。次に、エキソンおよびイントロンを比較したところ、エキソンではグアニン・シトシンに富み、ヌクレオソーム形成頻度が高く、イントロンではアデニン・チミンに富み、ヌクレオソーム形成頻度が低いことを明らかにした。また、菌類の種によって、ヌクレオソーム形成における塩基配列のパターンが異なることを示し、系統進化上近縁な菌類よりも、塩基組成が近い菌類に似ていることを明らかにした。
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