動物の繁殖寄生は巧妙な繁殖戦略の例として様々な分類群で知られている。このような動物では宿主利用に関する形質に特異的な適応進化が認められ、なかでも卵形質に関するものは興味深いものが多い。本研究では淡水性二枚貝類に繁殖寄生することで有名なタナゴ亜科魚類に認められる顕著な卵形の多様化現象に着目し、これまで解明されていていない宿主利用と関連した卵形分化の進化遺伝基盤にアプローチした。5亜種間で顕著な卵形変異を示し、亜種間で妊性のある子孫の作出が可能なタビラ類をモデル系とし、QTL解析によって卵形変異や卵サイズ変異の原因遺伝子座の同定に成功した。
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