研究課題/領域番号 |
25440216
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
岩槻 幸雄 宮崎大学, 農学部, 教授 (60213302)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | タイ科 / 系統 / 分類 / 赤いタイ / 黒いタイ |
研究実績の概要 |
H26年度は、タイ科全種の標本やDNA分析用の組織サンプルの入手したい。私の研究を行ってきた分類群のタイ科は商業種であり、分布の中心にいけば必ず入手可能である魚類も多い。しかし、一部模式標本のみ知られ、稀な種の可能性がある種類もあるが、そのような場合は現地採集調査に赴く予定であったが、採集調査を予定していた、西アフリカ一帯が、昨年エボラ出血熱で渡航と採集調査が出来なくなり、カンサス大学魚類組織データベースコレクションから幾つかの種類を分けてもらったが、西アフリカの種類で入手出来ていない種類がDiplodusやVirdidentex等がある。エボラ出血熱の進行の状況を考えながら今後対応したい。最終年度はこれまで得られなかった種類があれば、それらのサンプル入手を最優先とする。 情報を入手しながら、私の世界の魚類学者ネットワークを利用してなんとしてもそれらの魚類標本及びDNA分析用組織標本を集める。 そして結果の得られたものから随時、執筆を行い、公表することに全力を尽くす。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
H26年度は、タイ科全種の標本やDNA分析用の組織サンプルの入手を予定していたが、が、得られなかった種類は、サンプル入手を最優先としていた。 幸い私の研究を行ってきた分類群のタイ科は商業種であり、分布の中心にいけば必ず入手可能である魚類も多い。しかし、一部模式標本のみ知られ、稀な種の可能性がある種類もあるが、そのような場合は現地採集調査に赴く予定をしていた。しかし昨年、西アフリカ一帯が、エボラ出血熱で渡航と採集調査が出来なくなり、カンサス大学魚類組織データベースコレクションから幾つかの種類を分けてもらったが、西アフリカの種類で入手出来ていない種類が、Spicara, Diplodusの多くやVirdidentex等があり、計画の変更が余儀なくされた。エボラ出血熱の進行の状況を考えながら今後対応したい。サンプル入手の可能性の情報を入手しながら、私の世界の魚類学者ネットワークを利用してなんとしてもそれらの魚類標本及びDNA分析用組織標本を集めたい。 なお、インド・太平洋の赤グループでは、Dentex、Polysteganus,およびArgyropsでは、遺伝学的に得られた情報から、相当の分類学的混乱が判明してきており、隠蔽種や未記載種、属の変更の必要なもの、これらは現在の知見と異なり、まだ不明な種類もあるので、最終的な考察時に判断や考察が難しくなり、早急に分類学的解決を図っておく種類も多く出てきており、それらを優先する必要がでてきた。 エボラ出血熱の影響で相当計画を変更させられたが、結果の得られたものから随時、まとめられるものから執筆を行い、公表することに全力を尽くしてきた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、得られない種類の標本やDNA分析用の組織サンプル入手をを最優先とする。エボラ出血熱の影響で大西洋のサンプル入手が相当な計画を変更を余儀なくさせられたが、上述の別の研究過程で問題が明確になってきた、特にインド・太平洋の分類学的な問題が浮き彫りになり、それらの有益な結果が多く得られ、それらはまとめられるものは先にまとめて順次公表していく予定である。 以上を3年間、調査・分析・検討を鋭意に、また精力的に進めてきた。エボラ出血熱の影響で、大西洋サンプル入手が出来なかったが、インド・太平洋のタイ科魚類の分類学的再検討を先に行い、タイ科の奥深い世界を更に可能となったので、 なんとか組織を入手出来ていない大西洋のものを入手して、最初の予定通り、沿岸性海産魚類のタイ科の進化と分散を明らかにして、今後の本科の資源管理の方向性も考え、タイ科魚類の総合的情報を網羅して、本科の生物学の発展に大きく寄与したい。
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