国内各地で調査を行い、成虫ならびに幼虫の標本を採集して、ミトコンドリアDNAのCOI領域の塩基配列を決定した。一部の幼虫については研究室に持ちかえって飼育し、その生態と終齢幼虫の形態について観察した。成虫標本については,既存の知見と標本資料に基づいて分類学的研究を行なって種名を確定し、この成虫とのCOI塩基配列の一致に基づいて幼虫を同定した.この調査・研究の過程でハバチ類の分類、生態、分布等に関する非常に多くの新知見を得たが、その一部については33編の論文として発表した。これにより日本産ハバチ類幼虫同定マニュアル作成のための基礎的情報を充実させることができた。
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