ある種の単細胞生物が他の種の細胞内に入り代謝し、宿主細胞の増殖に合わせて増殖し、共に生きていくことは“細胞内共生”と呼ばれ、その進化は進化的イノベーションとして広く認知されている。私たちは、藻類(Micractinium sp.)・細菌(Escherichia col)・原生動物(Tetrahymena thermophila)から構成される人工生態系を作成し、共生の進化過程を直接観察し、その過程を解析するという前例のない実験を開始した。培養は既に10年経過した。本研究では、この系において “藻類と原生動物間の細胞内共生”と“藻類と細菌の間の細胞外共生”が進化していることを明らかにした。
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