イネの低温抵抗性の分子的基盤の理解を目的として、幼芽期低温抵抗性遺伝子qCTP11の解析および単離を行った。幼芽期に0~8℃で低温処理を行った結果,qCTP11座の効果は4~6℃以下で見られることが明らかとなった.また乾燥や塩ストレスには効果を示さなかった。マイクロアレイ解析を行ったところ、低温ストレスに応じて発現が変動した遺伝子数は、感受性系統に比べ、抵抗性系統で少なくなった。qCTP11の候補遺伝子について、「日本晴」由来のBACクローンを用いてプロモーター領域およびコード領域を含む約10 kbpの領域を増幅できた。現在は定量的RT-PCR による発現解析と形質転換体の作出を進めている。
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