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2013 年度 実施状況報告書

湿害によるダイズの吸水機能低下とアクアポリンの関係解明に向けた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25450031
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

石川 淳子  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター生産基盤研究領域, 主任研究員 (40343959)

研究分担者 村井 麻理  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター生産基盤研究領域, 主任研究員 (00343971)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード植物 / ダイズ / 湿害 / アクアポリン
研究概要

本研究では、湿害によるダイズの吸水阻害のメカニズム解明に向けた基礎的知見を得ることを目的として研究を行う。具体的には根からの吸水と密接に関連するアクアポリンに着目し、ダイズアクアポリン遺伝子の種類や局在、冠水ストレスに対する発現量の変動を明らかにする。本年度は、遺伝子の種類や数を明らかにし発現解析のためのプライマーセット作成を行うとともに、根の水透過性測定手法の構築に向けて準備を進めた。データベースを探索した結果、ダイズの細胞膜型及び液胞膜型アクアポリン遺伝子の数はそれぞれ23種類ずつであることが分かった。本申請課題が採択される直前の2013年2月に中国の研究グループがダイズアクアポリン遺伝子の同定について報告したが、その結果とほぼ一致した。中国グループは細胞膜型遺伝子を22種類を報告したが、本研究では、もう1種類比較的発現量が多く重要な遺伝子を見出したため、細胞膜型の遺伝子数を23種類とした。液胞膜型23種類も含め、全46種類のアクアポリンについて、個別に遺伝子発現解析を行うためのプライマーセットを作成した。これらを用いて、ダイズの各器官のcDNAを鋳型としてリアルタイムPCRを行い、増幅効率が100±5%の範囲にあるもののみを合格とし、範囲に収まらないセットについては配列を設計し直した。なお、ダイズのどの器官でも発現量の低い5種類の遺伝子は対象から除いた。その結果、41種類のうち2種類を除いて上記の範囲に収まるプライマーセットの作成に成功した。増幅効率がほぼ100%のこれら遺伝子については、代表となる1遺伝子に対象を絞り、発現コピー数定量のための検量線を作成した。増幅効率の異なる2種類の遺伝子については、個別に検量線を作成した。また、根の水透過性については、プレッシャーチャンバー法を用いた測定を試み、比較的安定して出液速度を測定できることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の目的であるデータベースからの遺伝子探索、遺伝子発現解析のためのプライマーセット構築、定量解析のための検量線作成、根の水透過性測定手法の構築に向けた準備が順調に進捗したため、当初予定どおり進展していると考えた。

今後の研究の推進方策

研究は順調に進捗しているため、当初予定通り平成26年度はダイズ各アクアポリン遺伝子の時期別・器官別発現パターンを詳細に解析するとともに、根の水透過性測定手法の構築を進める。平成27年度は、ダイズの湿害誘導処理が根のアクアポリン遺伝子発現と根の水透過性に及ぼす影響を明らかにするとともに、両者の関係について検討を進める予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額282,902円は、研究費を効率的に使用して発生した残額であり、次年度の研究費と合わせて、研究計画遂行のために使用する。
次年度使用額282,902円は、主として分析のために必要な試薬費及び人件費の一部として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ダイズの細胞膜型及び液胞膜型アクアポリン遺伝子の器官別発現特性2013

    • 著者名/発表者名
      石川(櫻井)淳子, 林秀洋、松尾直樹、実山豊
    • 学会等名
      日本作物学会第236回講演会
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      20130910-20130911

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公開日: 2015-05-28  

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