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2014 年度 実施状況報告書

湿害によるダイズの吸水機能低下とアクアポリンの関係解明に向けた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25450031
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

石川 淳子  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究所稲研究領域, 主任研究員 (40343959)

研究分担者 村井 麻理  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター生産基盤研究領域, 主任研究員 (00343971)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード植物 / ダイズ / 湿害 / アクアポリン
研究実績の概要

本研究では、湿害によるダイズの吸水阻害のメカニズム解明に向けた基礎的知見を得ることを目的として研究を行う。具体的には、根で多く発現するアクアポリンに着目して土壌の過湿ストレスに対する発現量の変化を解析するとともに、根の水透過性との関係性を明らかにする。昨年度までに水透過性に寄与する可能性がある46種類のアクアポリン遺伝子を特定し、これら遺伝子の発現量解析手法を構築したため、今年度はポット栽培及び圃場で育成したダイズの様々な部位における遺伝子発現量を測定した。アクアポリンの種類により発現する部位が異なり、第2複葉展開中の幼植物の根では19のアクアポリン遺伝子が10万コピー以上(根のtotal RNA1μgあたり)発現していたが、このうち8遺伝子は100万コピー以上の高いレベルで発現していた。この8遺伝子のうち1つはほぼ根特異的に発現する遺伝子であった。ポットと圃場の両サンプルにおける各アクアポリン遺伝子発現の器官特異性はほぼ同様であった。根の水透過性測定手法の構築に関しては、昨年度はプレッシャチャンバーを用いて静水圧に依存した水透過性の測定手法を試みたが、今年度はさらに根圧に依存した水透過性の測定方法についても検討を行い、安定した出液速度や導管液の浸透圧が維持される条件等について明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

各アクアポリン遺伝子の器官別発現パターンを明らかにし、根からの吸水を担うアクアポリン遺伝子候補が定まった。また根の水透過性測定手法についても、昨年度の静水圧に依存した水透過性に加えて、今年度は根圧に依存した水透過性の測定手法についても目途がたったため、当初予定通り進展していると考えた。

今後の研究の推進方策

研究は順調に進捗しているため、当初予定通り平成27年度はダイズの湿害誘導処理が根のアクアポリン遺伝子発現と根の水透過性に及ぼす影響を明らかにするとともに、両者の関係性について検討を進める。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額211,653円は、研究費を効率的に使用して発生した残額であり、次年度の研究費と合わせて研究計画遂行のために使用する。

次年度使用額の使用計画

次年度使用額211,653円は、主としてダイズ栽培及び土壌の過湿処理のための消耗品費、サンプリング後の分析のために必要な試薬費及び人件費の一部として使用する予定である。

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公開日: 2016-05-27  

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